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結論:256GBで足りる人もいますが、一律には決められません。現在の使用済み容量、1回の撮影量、撮影後に退避できる頻度、外部ストレージを持ち歩けるかで判断します。
iPhone 18 Proは256GBが219,800円、1TBが324,800円(税込・2026年9月時点)。その差は10万5,000円です。ここを間違えると、使わない容量に10万円を払うことになります。
私は現役の動画編集ディレクターとして複数のYouTubeチャンネルを担当しており、撮影データの受け渡しと保管は日常業務です。この記事ではApple公表値と概算を分け、撮影モード別の容量目安から逆算して、必要な容量を判断できるようにします。
Apple「iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxの仕様」
Apple公式ストア「iPhone 18 Proの価格・購入」
Appleサポート「iPhoneのApple ProResについて」

【早見表①】撮影モード別・1時間あたりのデータ量
まず前提となる数字です。同じ「4K」でも、設定によって必要な容量は144倍も変わります。
| 撮影モード | 1分あたり | 1時間あたり |
|---|---|---|
| 4K 30fps(HEVC・標準設定) | 約170MB | 約10GB |
| 4K 60fps(HEVC) | 約400MB | 約24GB |
| ProRes 1080p 30fps | 約1.7GB | 約100GB |
| ProRes 4K 30fps | 約6GB | 約360GB |
| ProRes 4K 120fps | 約24GB(理論上の概算) | 約1.4TB(理論上の概算) |
ProResの1080p30(約1.7GB/分)と4K30(約6GB/分)はAppleの案内値です。4K120fpsの約24GB/分は、4K30fpsの4倍として単純計算した理論上の概算で、iPhone 18 Proの実測値ではありません。Appleが示す440MB/sは外部ストレージに求める書き込み速度であり、ファイル容量そのものの公表値ではない点にも注意してください。
Apple自身も「ProResファイルはHEVCファイルの最大30倍の大きさになることがある」と説明しており、上の表の落差はまさにこの差です。最も軽い設定と最も重い設定では、実に144倍の開きがあります。
なお「互換性優先」(H.264)で撮ると、HEVCよりデータ量が1.5〜2倍に増えます。特に理由がなければ標準の「高効率」(HEVC)のままにしておくのが無難です。
【早見表②】空き容量別・何時間撮影できるか
次に、空き容量から撮影可能時間を逆算した表です。公称容量ではなく「空き容量」で見てください。理由は後述します。
| 空き容量 | 4K30 HEVC | 4K60 HEVC | ProRes 4K30 | ProRes 4K120 |
|---|---|---|---|---|
| 100GB | 約10時間 | 約4時間10分 | 約17分 | 約4分 |
| 200GB | 約20時間 | 約8時間20分 | 約33分 | 約8分 |
| 500GB | 約50時間 | 約20時間50分 | 約1時間23分 | 約21分 |
| 1,000GB | 約100時間 | 約41時間40分 | 約2時間47分 | 約42分 |
注目すべきは一番右の2列です。1TBの空きがあっても、ProResの4K30fpsで約2時間47分、4K120fpsに至ってはわずか42分しか録れません。「大容量を買えばProResで安心」という発想は成立しないことが分かります。
そして4K120fpsのProResは、そもそも本体ストレージに記録できません(後述)。表の一番右は「外部SSDを使った場合」の数字として見てください。
なぜここまで差が出るのか——4つの設定の違い
表の落差の正体は、「記録方式(コーデック)」と「フレームレート」という2つの軸です。ここを理解すると、自分がどの設定で撮るべきかが決まります。
軸① HEVCとProResの違い
ここが最も大きな差です。そして多くの人の直感と逆の性質を持っています。
| HEVC(標準設定) | ProRes | |
|---|---|---|
| 目的 | 保存・配信向け | 編集向け |
| 圧縮方式 | フレーム間圧縮(前後の差分だけ記録) | フレーム内圧縮(1枚ずつ独立して記録) |
| ファイルサイズ | 小さい | 巨大(最大30倍) |
| 編集時のPC負荷 | 重い | 軽い |
| 色を調整できる余裕 | 少ない | 大きい |
「ProResは高画質だから編集も重い」と思われがちですが、逆です。
HEVCは「前のフレームとの差分」で記録しているため、任意の位置にシークするたびに前後のフレームを計算し直す必要があります。これがタイムラインでカクつく原因です。対してProResは1フレームずつ完結して記録されているので、どこにシークしても即座に表示できます。ファイルは重いがPCには優しい——これがProResが編集現場で使われる理由です。
もうひとつが色の余裕です。HEVCは圧縮の過程で色情報を間引いているため、カラーグレーディングで大きく持ち上げるとバンディング(階調の段差)が出やすくなります。Apple Log 2で撮るなら、受け皿はProResであるべきです。具体的な編集手順はApple Log 2をPremiere Proで編集する方法で解説しています。
軸② 30fps・60fps・120fpsの違い
| フレームレート | 用途 | データ量 |
|---|---|---|
| 30fps | 標準。トーク・解説動画はこれで十分 | 基準 |
| 60fps | 動きが滑らか。スポーツ・ゲーム実況・手持ち移動 | 約2倍 |
| 120fps | スローモーション専用 | 約4倍 |
120fpsは「滑らかにするため」の設定ではありません。120fpsで撮った素材を30fpsのタイムラインに置くと、4倍のスローモーションになります。等速で使うために120fpsで撮るのは、容量を無駄にするだけです。
結局どれで撮ればいいのか
| 設定 | こう使う |
|---|---|
| 4K 30fps HEVC | 基本はこれ。撮って出し・トーク動画・本数をこなす案件 |
| 4K 60fps HEVC | 動きの速い被写体。あとで軽くスローにする余地も残せる |
| ProRes 4K 30fps | 色を作り込む撮影。Apple Log 2と組み合わせる |
| ProRes 4K 120fps | スローを多用する映像。4K120fpsのProRes収録では、条件を満たす対応外部ストレージが必要 |
見落としがちな制約:fpsを上げると光が足りなくなる
動画には「シャッタースピードをフレームレートの2倍にする」という定石(180度シャッター)があります。これを守ると自然な残像感になり、外すとカクついた映像になります。
| フレームレート | シャッタースピード |
|---|---|
| 30fps | 1/60秒 |
| 60fps | 1/125秒 |
| 120fps | 1/250秒 |
120fpsでは1/250秒まで速くなるため、シャッターが開いている時間が短く、それだけ光が足りなくなります。暗い場所で120fpsを使うとノイズだらけになるのはこのためです。
逆に明るい屋外では光が入りすぎるので、絞るかNDフィルターで落とす必要があります。ここでiPhone 18 Proの可変絞り(ƒ/1.48〜ƒ/4.0)が効いてきます。
公称容量と実際の空き容量は違う
256GBモデルを買っても、256GBまるごと使えるわけではありません。iOSそのものが十数GBを占有し、さらにアプリ・写真・音楽が入ります。実際に動画へ使える空きは、公称容量より2〜3割少なく見積もってください。
256GBモデルなら、現実的な空きは150〜200GB程度と考えるのが安全です。
意外な落とし穴:容量によって「録れる形式」が制限される
ここはあまり知られていない仕様です。iPhoneは本体の容量によって、ProResで記録できる解像度に制限をかけています。
Apple公式のサポート情報によると、128GBモデルではProResの記録が1080p HD 30fpsまでに制限されます。4Kで記録するには256GB以上が必要です。
つまり容量選びは「何時間録れるか」だけの問題ではなく、「そもそも何が録れるか」の問題でもあるということです。
幸い、iPhone 18 Proは最小構成が256GBなので、この制限に引っかかることはありません。ただし中古やPro以外のモデルを検討している場合は、ここを確認してください。
256GBが候補になる3つの理由
理由① 4K120fpsのProResは外部ストレージ収録が前提
4K120fpsのProResは、Appleの仕様上「外部ストレージ記録時」と明記されています。このモードを使う場合は、条件を満たす外部ストレージが必要です。
ただし、通常の撮影モード、アプリ、写真、書き出しデータには本体容量を使います。外部SSDは本体容量の完全な代わりではなく、運用を補う選択肢として考えてください。
SSD側に必要な条件(exFAT・USB 3・速度)はiPhoneのProRes収録に使える外部SSDの条件にまとめています。
理由② 撮影後に検証して退避できれば、本体へ溜め込まずに運用できる
本体だけに撮影データを置き続けると、紛失・破損時に素材を失うリスクがあります。
撮影後はPCや外付けストレージへコピーし、ファイル数・容量・再生可否を確認します。クライアント案件は別の媒体にもバックアップし、コピーとバックアップを確認してから本体から削除を検討します。本体容量は「1回の撮影を安全に撮り切れる量」を基準に考えましょう。
この考え方は編集用ストレージでも同じです。保管側の容量は動画編集用SSDは1TB・2TBどっち?案件数から選ぶ容量の目安で解説しています。
理由③ 本体容量は後から増やせないが、外部SSDは足せる
本体ストレージは購入後に増やせませんが、外部SSDは必要になった時点で追加できます。価格だけで見れば、1TBクラスの外部SSDはiPhoneの容量を256GBから1TBへ上げる差額(10万5,000円)より安いことがあります。
一方、外部SSDは持ち運び・給電・ケーブル管理が必要です。価格差だけでなく、撮影中の取り回しも含めて選んでください。
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参考までに、iPhoneのProRes収録に使える1TBクラスのSSDは次の価格帯です。256GBから1TBへ上げる差額(10万5,000円)より、はるかに安く済むことが分かります。
選ぶときの条件(exFAT・USB 3・持続速度)はiPhoneのProRes収録に使える外部SSDの条件にまとめています。
それでも512GB以上を選ぶべき人
一方で、次に当てはまるなら大容量を選ぶ価値があります。
| 条件 | 推奨容量 |
|---|---|
| 外部SSDを持ち歩きたくない(身軽さが最優先) | 512GB以上 |
| 4K60fpsで1日中撮る日がある(旅行・イベント) | 512GB以上 |
| すでに写真・音楽・アプリで100GB以上使っている | 512GB以上 |
| その場で編集まで完結させたい(素材と書き出しを同時に持つ) | 512GB以上 |
| 上記に当てはまらない | 256GB |
特に3行目は見落としがちです。いま使っているiPhoneの「設定 → 一般 → iPhoneストレージ」を開いて、実際の使用量を確認してから決めてください。すでに150GB使っている人が256GBを買っても、動画に回せるのは数十GBしかありません。
1TB・2TBが必要かは運用次第です。長時間撮影、端末内編集、頻繁に退避できない環境では候補になります。外部SSDを使えるなら、本体容量との差額をストレージや撮影アクセサリーへ回す選択肢もあります。
容量を使い切らないための3つの運用
① 撮影後24時間以内に吸い出す習慣をつける
撮影後はPCまたは外付けストレージへコピーし、ファイル数・容量・再生可否を確認してください。案件素材は別の媒体にもバックアップし、コピー先とバックアップが正常と確認できてから本体からの削除を検討します。iCloud写真を同期している場合は、本体での削除がほかの端末やiCloudにも反映されることがあるため注意が必要です。
② 撮影モードを用途で使い分ける
すべてを最高設定で撮る必要はありません。納品仕様やカラー調整の範囲によっては、4K30fpsのHEVCが扱いやすい選択になります。容量の目安と現在の空き容量を照らし合わせ、1回の撮影を完了できるか確認してください。
ProResや4K120fpsは、カラーを作り込む・スローを多用する・クライアント指定がある、といった明確な理由があるときだけ使えば十分です。
③ iCloud同期とバックアップを混同しない
iCloud写真は複数端末で写真・動画を同期する仕組みで、削除も同期される場合があります。大切な案件素材は、同期先だけに頼らず、PCや外付けストレージなど別の媒体にもコピーし、再生確認まで行ってください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 結局、動画撮影目的なら何GBを買えばいいですか?
A. 現在の使用量と1回の撮影量から選びます。撮影後にこまめに退避でき、外部ストレージも使えるなら256GBが候補です。端末内編集、長時間撮影、退避しにくい運用、すでに本体使用量が多い場合は512GB以上を検討してください。
Q2. 4K60fpsで1時間撮ると、どれくらい減りますか?
A. 本記事の条件では約24GBを目安にしています。空き200GBなら単純計算で約8時間20分ですが、撮影内容や設定で変動し、アプリや書き出し用の空きも必要です。実際の撮影前に同じ設定で短時間のテストをしてください。
Q3. 1時間の撮影をするなら512GBのほうがいいですか?
A. 撮影モードと現在の空き容量によります。HEVCの目安では1時間の撮影量は比較的抑えられますが、ProRes、端末内編集、長時間撮影では余裕が必要です。外部SSDは容量単価を抑えやすい一方で、接続条件や取り回しがあります。価格と運用の両方で比較してください。
なおApple公式には「ProResで録画するには本体ストレージの10%以上が空いている必要がある」という条件もあります。512GBモデルでも常に約51GBは空けておく必要があるため、本体だけでProResを長時間録る運用は現実的ではありません。
Q4. Pro MaxとProで必要な容量は変わりますか?
A. 同じ撮影モードを使うなら、容量の考え方は基本的に同じです。なおAppleの「ビデオ再生時間」は連続撮影時間ではありません。長時間撮影では発熱、給電、画面の明るさ、接続機器なども別に確認してください。
Q5. 容量が足りなくなったら、後から増やせますか?
A. 本体ストレージは購入後に増やせません。対応する撮影モードでは外部ストレージへ直接収録できますが、アプリや通常撮影など本体容量を使う場面もあります。外部SSDは補助策として考えてください。
Q6. 撮影した動画はiPhoneに残しておくべきですか?
A. 作業中に本体へ残すことはありますが、本体だけを保管先にしないことが重要です。撮影後はPCや外付けストレージへコピーし、案件素材は別媒体にもバックアップします。コピー先を確認してから本体の削除を検討してください。
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まとめ
- 容量は現在の使用量・1回の撮影量・退避頻度で選ぶ。外部ストレージを使えるかも判断材料
- 表の数値はApple公表値と概算を区別する。4K120fps ProResの約1.4TB/時は理論上の目安で、実測値ではない
- 256GBはこまめに退避できる人の候補。端末内編集、長時間撮影、退避しにくい運用、本体使用量が多い場合は512GB以上も検討
- 削除はコピー・再生確認・バックアップの後。iCloud同期による削除反映にも注意する
次の一歩:まず「設定 → 一般 → iPhoneストレージ」で現在の使用量を確認してください。そのうえで、iPhoneでの撮影が自分の用途に合うかはiPhone 18 ProでYouTube撮影は可能か、一眼と迷っているならiPhone 18 Proと一眼、動画ならどっち?をご覧ください。
※本記事は2026年9月時点の情報にもとづきます。データ量は撮影内容によって変動する目安です。価格・仕様は変更される場合があるため、購入前にApple公式サイトでご確認ください。

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